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高額療養費の上限が上がる~私は反対~

soeda15

更新日:2月20日

昨今の国会では、厚生労働省と財務省の合意で、医療費が高額になった方の自己負担を軽減する制度である「高額療養費制度」について、その上限額の引き上げが決定しました



高額療養費上限引き上げは、命の大切はもちろん、総医療費の6%程度の規模であり財政効果はほとんどないため、反対です。


以下は知ってて損しない知識と、最後に私の主張を書きます。


●高額療養費制度ってなに?

高額治療を受けた場合でも、医療費には支払上限額があります。


患者の負担が重くならないよう年齢や年収に応じて、ひと月あたりの医療費の自己負担に上限が設けられています。


同月内(1日~末日)に病院や診療所、歯科医院、薬局等で支払った窓口負担金は、

その上限額を超えた分は還付されます。

 

今年の8月から、年収で1,650万円以上の方を除き、限度額適用認定証を提示することで、窓口でのそもそもの支払額が自己負担の上限額内となります。


なお、同認定証の発行の仕方等は、ご自身が加入している健康組合等にご確認ください。

●多数回該当=4回高額療養費制度対象になると、さらに負担が減る


➡今回は引き上げ除外

この「多数回該当」に当たる方は、今回は引き上げの対象からは、外れます。


多数回該当とは、医療費支払額が過去1年以内に「3回を超える」頻度で高額療養費制度の対象になると、4回目からはさらに医療費支払上限額が下がるというものです。

 

◆くらしのお役立ち情報!

●世帯をすべて合計して、高額療養費としてカウントできます


皆さんのご両親が世帯を同じにしていて、後期高齢者医療制度等の同じ公的医療保険に入っていれば、医療費を足し合わせることで合計することもできます。



➡70歳以上は、全てが高額療養費の対象として、世帯合算が可能

 


しかし、70歳未満は、21,000円以上のみが合算対象となります。


ただし、入院中の食事代や差額ベッド代等の保険診療とは異なるものは、高額療養費制度の対象外なのでお気を付けください。                     

 

 

●そえだの目線!

この上限引き上げには反対です。医療費が膨張している中、一定理解はします。


しかし、高額療養費が総医療費に占める割合は、わずかに6%程度に過ぎません。よって、大きな財政効果は見られません。もっと大きなところを調整すべきです。

 

例えば、医療費の7割程度は60歳以上の方の医療費。そこをいかに減らしていけるかが重要。


よって、未病や介護予防に注力し、高齢者医療費全体の伸びを鈍化させていくことが大切です。その後に、負担増の議論を進めるべきなのです。

 

要介護高齢者を考えてみても、その7割近くは、状態改善可能性の高い、軽度要介護者で締められています。


要介護度改善と医療依存度には相関関係あるので、元気高齢者増えることで、医療費削減へと繋がります。


持続可能な財政、そして現役世代への負担を少しでも軽減すべく、頑張って参ります。

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