▶アルコール消毒で死ぬウィルス 手指のアルコール消毒が当たり前になってきた今、新型コロナ対策だけでなく、既存のインフルエンザ対策にも有効性を発揮しています。
ウィルスは、人の体の細胞に侵入することで増殖し悪さをします。ウィルスには「エンベロープ」という脂肪等からできる膜があり、この膜の力により細胞に侵入できます。
そのため、この「エンベロープ」という膜を壊すことができれば、ウィルスは悪さができず死滅します。
アルコールはエンベロープ(膜)を壊す力があるので、「SARS」「MARS」、そして「新型コロナウィルス」はエンベロープウィルスであるため、アルコール消毒は効果があります。
また、消費期限は3年程度としているメーカーが多いようです。
▶アルコール消毒で死なないウィルス
「ノンエンベロープ」ウィルスという「膜のないウィルス」は、アルコールでは死にません。「膜のないウィルス」は、アルコールに耐性があるため、その効果は期待できません。
主に、「手足口病のウィルス」、冬に流行る「ノロウイルス」等がノンエンベロープウィルスです。
これらを死滅させるには、アルコール消毒ではなく、塩素系消毒剤が有効です。代表的なものでいえば、「次亜塩素酸水」です。
ただ、消費期限は濃度の濃いのものだと数週間、薄いものでも3-12か月と短いという特徴があるため、決して経済的とは言えません。
「消費期限の記載はどうなっているか」「製造月日はいつか」に注意して購入してください。
なお、漂白剤やカビ取り剤としての用途である「次亜塩素酸ナトリウム」とは違うのでご注意ください。こちらは強力な殺菌作用はあるものの、皮脂に触れると火傷の危険もあります。
以上、ご参考まで。 ・エクセルデータは筆者作成 ・図の出典はサラヤ株式会社様
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